今日は、財務・会計のR5年度第12問(2)について解説します。
当社とその競合会社であるF社に関する以下の資料に基づき、下記の設問に答えよ。ただし、金額の単位は万円とする。
【資料】
当社 F社
資産合計 64,000 86,000
有形固定資産合計 16,000 20,000
売上高 48,000 112,000
付加価値 12,000 22,400
うち人件費 7,800 16,800
従業員数 20 人 40 人
(設問2)
当社とF社の生産性に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 労働生産性はF社が上回っているが、その要因は設備生産性が当社のそれを上回っていることにある。
イ 労働生産性はF社が上回っているが、その要因は労働装備率が当社のそれを上回っていることにある。
ウ 労働生産性は当社が上回っているが、その要因は設備生産性がF社のそれを上回っていることにある。
エ 労働生産性は当社が上回っているが、その要因は労働装備率がF社のそれを上回っていることにある。
解説
労働生産性に関する問題です。
それでは選択肢をみていきましょう。
選択肢ア:誤りです。労働生産性は「労働生産性(円/人)=付加価値額÷従業員数」で算出されます。本問では、当社の労働生産性は「600万円/人」で、F社の労働生産性は「560万円/人」です。したがって、労働生産性は当社が上回っています。
よって、この選択肢は×です。
選択肢イ:誤りです。上記アの解説のとおり、労働生産性は当社が上回っています。
よって、この選択肢は×です。
選択肢ウ:誤りです。上記アの解説のとおり、労働生産性は当社が上回っており、この点は適切です。しかし、その要因として挙げられている設備生産性の記述が不適切です。設備生産性は「設備生産性(%)=(付加価値額÷有形固定資産)×100」で算出されます。当社の設備生産性は「75%」で、F社の設備生産性は「112%」です。したがって、設備生産性はF社が上回っています。
よって、この選択肢は×です。
選択肢エ:その通りです。上記アの解説のとおり、労働生産性は当社が上回っています。その要因として挙げられている労働装備率は「労働装備率(円/人)=有形固定資産÷従業員数」で算出されます。本問では、当社の労働装備率は「800万円/人」で、F社の労働装備率は「500万円/人」です。したがって、労働装備率は当社が上回っています。
よって、この選択肢は〇です。
以上から、正解は選択肢エとなります。
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